「童話占い◆読者共鳴No.1◆星とタロットの物語」が

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どうぞよろしくお願いいたします。
6美女と野獣


間が開いてしまいましたが、本日は立春大吉。

今回は『美女と野獣』をお届けします。

【正位置】

愛 情熱 協調 結合 魅力 快楽 娯楽 開放 直感 選択 人生をともにする

真実の愛 相思相愛 熱愛 ロマンチックな恋 固い絆

 

【逆位置】

遊び感覚 快楽におぼれる 飽きる 怠ける 惰性 心の乱れ 上辺にだまされる

失恋 失望 迷い 二股 浮気 裏切り 別離 泥沼化 不協和音 

 

キャラクターについて

 商人である父親が一枝のバラを手折ったために、『美女と野獣』のヒロイン、ベルは恐ろしい野獣の住む屋敷に出向くことになります。すぐに食べられてしまうと思いきや、意外にも野獣は優しくて礼儀正しく、ベルはしだいに惹かれていって、最後には結婚の申し込みを受諾します。すると、あら不思議。醜い野獣は美しい王子に戻ったのでした。

 王子は姿かたちを変えられただけでなく、頭を働かせることも禁じられていました。けれども、ベルは王子の人柄のよさと心の優しさを感じ取り、王子を愛したのです。

ちなみにベルのふたりの姉は、それぞれ顔がきれいな人、頭のいい人と結婚しますが、夫婦仲は険悪で、妹をうらやんで野獣との仲を裂こうとします。

 

カードが象徴すること

 ベルは外見や肩書、賢さではなく、その人の本質、つまり人柄や心の美しさを見て野獣を愛しました。そこで「美女と野獣」のカードが象徴するキーワードの一番目には、真実の愛という言葉を置きました。情熱的な恋や心のときめきを表すカードです。

ふたりが結ばれることによって喜びや幸せが生まれることも意味しています。人間関係なら、心が浮き立つような間柄を示します。

 情熱を注いだり、ときめきを感じたりするのは、恋だけとは限りません。仕事や勉強や研究、創作や表現活動、趣味やボランティアなど、夢中になれることはたくさんあります。

たとえば、好きな職業につき、才能を生かして楽しく仕事をするようなことも意味します。これも、愛する、あるいは情熱を傾けることのできる対象と、うまく結ばれたということですからね。

通常のタロットカードでは、恋人に相当します 

 

おまけエピソード1

『美女と野獣』の映画といえば、今はディズニーアニメがおなじみですが、最初に映画化を企画したのは『恐るべき子どもたち』などの著作もある詩人のジャン・コクトーです。映像化するにあたって目指したのは、日本にもファンの多い画家のフェルメールの作品に漂うような雰囲気だったとか。『恐るべき子どもたち』を、私は萩尾望都先生の漫画で読んで知りました。

 一連の映像作品は、野獣のビジュアルがネコ科動物っぽいところが成功のポイントではないかと、ひそかに思っています。ネコっぽいから、恐ろしくてもなんとかセーフですが、もし、たとえばウエイト版タロットの「悪魔」のようなヤギさん系や、『西遊記』に出てくる猪八戒のようなブタ・イノシシさん系の野獣だったら、気味の悪さが勝ってベルに共感できなかったでしょう。なんて思うのは、私が猫好きだからかもしれませんが。

 

おまけエピソード2

 「ベル」というのは名前ではなく「美女」という意味です。おとぎ話の王子さまの多くがプリンス・チャーミングと呼ばれるのと同じようなものですね。

ちなみに、眠りの森の美女、白雪姫、サンドリヨン(シンデレラ)、いずれも王子の名前はプリンス・チャーミングなんですよ。

 

おまけエピソード3

『美女と野獣』は文化が爛熟し、退廃し、革命に向かっていく時代のフランスで書かれたお話です。池田理代子先生の『ベルサイユのばら』でおなじみ、ルイ16世とマリー・アントワネットの時代です。原作が、かなり説教くさいお話であるのは、退廃に対抗するためなのかもしれません。

ちなみに次のカード「サンドリヨン」のお話を書いたペローの時代は、それより前で、太陽王ルイ14世が力をふるっていた時代でした。ルイ王朝の全盛期ですから、王子の相手を探すためにお城で開かれた舞踏会も、さぞ豪勢なものだったでしょうね。